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ボクがロッドビルドをはじめた頃のアジングロッドのリールシートは、このIPSリールシートが一般的でした。

グリップが手のひらに馴染んで、親指の付け根(母子球)でバイトを感じやすいグリップ。
今でもこのIPSリールシート信者は多い。

気にしない人は気にしないけど、デメリットとしてはリールシート自体が重いこと。
個人的にはやや太すぎると感じるグリップ。

重さとか、バランスとか反響感度とかビジュアルとかの、好みが多岐にわたる話は置いておいて、今日はこのIPSリールシートの軽量化をやってみよう。

使用した工具たち。木工旋盤が必須

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今回つかう工具は
  • 木工旋盤
  • ペンチ
  • ニッパー
  • ダイヤモンドヤスリ
  • 耐水ペーパー(400、600、800、1000)
中でも、木工旋盤が無いとキレイに仕上げるのは難しいかも。
※固定できればルーターでも代わりになる。

ちなみに、ロッドビルドをガチではじめてみようと思っている人。
仕上がりをキレイにしたいと思っている人。

木工旋盤はもはやロッドビルダーにとって必須のアイテムだ。

市販パーツを組み合わせるだけなら効率化くらいしか効果がないけど、市販パーツを加工したりオリジナルのパーツを作ったりするほど泥沼にハマる自信のある人や、仕上がりをキレイにしたいこだわりがある人は、絶対に持っていた方が良い。

そのうち、ボクなりの木工旋盤活用法でも記事にするかも。

不要な部分を肉抜きするだけ

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スクリューパイプ部をカットしたIPSリールシートの重さは7.2g。

コレを基準に、強度を残しつつ軽量化していく。

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刃を入れる角度を考えながら、丁寧にくり抜く。
少し残ったバリは、ニッパーで切れ目を入れてベンチでむしり取る。
最後はデザインカッターでバリをキレイに削って切り口を整える。

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この時点で5.1gと、約2gのダイエットに成功。
このまま採用しても良いと思うんだけど、まだまだいくよ。

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Fujiのロゴが入っている部分の肉抜きに入る。
目印と保護を兼ねてマスキングテープを貼る。

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ちょっとわかりにくいけど、上のマスキングテープ部にはもうダイヤモンドカッターで切り込みが入ってます。
同じように反対側も切り込んでいく。

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裏側から見た図。
少しずつ、他の箇所に傷を付けないようにかなり注意しながら落ち着いて作業する。

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ダイヤモンドカッターをどの角度から入れるのがベストか、色々考えながらやるのは楽しい。

木工旋盤を利用したダイヤモンドカッターでカットした断面は、凸凹が少なくて仕上がりがキレイになるのである。

断面をキレイに磨いてキレイな仕上がりを

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一部パイプを残している変な形状なのは、接着面積を広くして強度を残すことと、芯ブレを無くすのが目的。

約3gの軽量化。自己満の世界である

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最終的な重さは4.3g。
「この程度の軽量化にこんな労力は割にあわねぇ」って人はやめておこう。

ボクはこういう無意味な労力が大好き。
 
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仕事も休日も趣味も日常も。
「今までの普通」にしがみつこうとしても、もう戻ってこないかもしれない。
状況に合わせた新しいスタイルを見出していこう。
「家にいるのも悪くない」
そう思える何かを見つける必要があると思う。

それでは、素敵なロッドビルドLifeを!