ロッドビルドを始めるには、ある程度の機材を揃える必要があるんだけど、その機材の中にも2通りある。
「絶対に無くてはならないモノ」と「あると便利なモノ」だ。

今回紹介するのは「あると便利なモノ」だけど、これを活用することで時間的効率が劇的に良くなり、尚且つ完成度も上がる。

そんな魔法のような機材のボクなりの使い方を紹介しようと思う。

ボクにとっては、すでに「絶対に無くてはならないモノ」になっているけどな(゚Д゚)

小型卓上旋盤(木工旋盤)の紹介

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何度か紹介しているけど、具体的な使い方までは書いていなかったと思う。
その名の通り、ホントに小型の旋盤で大した機能なんてない。

0.6mmから6.0mmまで対応の三爪チャックが付いている小型の旋盤。

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7段階まで回転数を調整できるけど、ボクは一番低回転しか使わない。
この機能は、今のところ無くても良いかも。

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付属で回転センター付き。
コレが無いと、幅広い加工には対応できない。

それでは、どんな使い方をしているか紹介します。

主な使用アイテム

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大きく分けて2つ。
削ったり切ったりするモノと、回転させるためのモノ。
研磨用の砥石、ダイヤモンドカッター、荒削り用のサンディングバンド、ドリルビット、アルミパイプ(アーバーが付いてるヤツ)。

そして、意外と便利なのがコレ。
フレキシブルシャフト。
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コレの主な使用用途は、チタンティップのテーパー調整。

では、実際に作業してみよう。

切断系はダイヤモンドカッター。研磨にも使えるよ。

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まずはダイヤモンドカッター。
ボクは庶民の味方、ダイソーのヤツを使ってます。

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主な使い方は、カーボンパイプの切断など。
写真だと片手だけど、実際は必ず両手でやってくださいね(^_^)b
ポイントは、カーボンパイプなどを指でゆっくりと回転させながら切断していくこと。 

そして、意外と多用するのが切断面などのフラット出しや研磨。

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作成中の分離しないカーボンフードだけど、フードスクリュー部とのジョイント部に余計なコーティングが付いて膨らんでいるのを研磨します。

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こうやってダイヤモンドカッターの面に軽く当てて研磨すると
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こんな感じでキレイにフラット出しできる。
最終仕上げはサンドペーパーでやるけど、大まかな研磨をダイヤモンドカッターでやっておくと仕上げが早い。

そして、チタンテイップとブランクの結合のために行うチタンテイップの差し込み部研磨。
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これもダイヤモンドカッターでいきます。

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削れていく様子がわかりますかね?
水で冷やしつつ、指でチタンテイップを回しながら削るので少しコツが要るけど、手早く削ることができる。

サンドペーパーよりも砥石を多用

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続いては砥石。
金属用の軸付き砥石です。
ホームセンターで数百円で売ってるヤツでOK。

ただし、チャックに入る軸を選んでね。
六角軸の6.35mmでギリ入るかな。

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分離しないカーボンフードのコーティングを失敗したヤツ。
中央部が膨らんでるでしょ?
これは個人的に許せないので、再度フラットにしてコーティングをし直すのだ(ノД`)

サンドペーパーで手作業で削っても良いけど時間がかかる。

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こんな感じで、フードを回しながら砥石に当てていく。(両手でね)
サンディングバンドやサンドペーパーだと傷が深く入りすぎて、コーティング時にクレーターが出やすい。

この砥石が絶妙なんですよ。
力加減で研磨量も調節できるので、均等じゃない偏芯なEVAとかもこの方法で削ります。
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このEVAもこの方法で削ってます。

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あっという間に削れます。
仕上げは1200番くらいの耐水ペーパーで手作業で仕上げます。

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ちなみに、アルミも削れます。
よく使うワインディングチェックの内径よりも小さいサイズの砥石を用意しておくと良き。

「ワインディングチェックの内径サイズ間違って買ってカーボンパイプに入らない(ノД`)」

なんて時は、ワインディングチェックの内径を拡張しましょう。
砥石にワインディングチェックの内側を満遍なく当てて行くように回しながら削ります。
…が、めちゃくちゃ熱くなるのでこまめに水で冷やしながらやりましょう。

パイプやネジを上手く活用。

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アーバーの外径調整のための研磨は、M6サイズのネジとボルトを使用して、削りたい対象物をボルトで挟んで固定。

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あとはダイヤモンドヤスリを当てて少しずつ削っていく。
これは、こまめに確認しながら作業をして削りすぎないように注意。

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エンド部のEVAなどは、外径6mmのアルミパイプに動かないように工夫をしてセットして削る。

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ここで活用するのも金属用砥石。
EVAに対しても絶妙な削り加減で重宝してます。

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このキレイな直線が簡単に出せるのも魅力的。
鋭角なEVAの切断面を表現するのが簡単になった。

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この小さいサイズをここまでキレイに簡単に削れるので、ぜひお試しを。

フレキシブルシャフトの活用

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最後はフレキシブルシャフト。

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旋盤にセットしたら、チタンテイップを装着。

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ダイヤモンドヤスリで挟んで、スライドさせながら研磨していく。
熱を逃がすために、実際は水を溜めたバケツに突っ込んで作業します。

ロッドビルドを簡単に、精度を上げたいなら持つべきアイテム。

まだまだ発想次第で活用の幅は広がるはず。
とにかく、作業時間の短縮と作品の精度を上げたいなら持つべきアイテムでしょう。

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ボクが購入したのはAmazonで売っていた安物で、まだ2年程度しか使ってないけど、どんどん使い方の幅が増えているし、壊れずに問題なく使えています。

ちなみに、付属で付いている彫刻刀は使ったことないです(^-^; 笑

まだ卓上旋盤を持っていないビルダーの方。
これからロッドビルドをはじめようと思っている方。

これを使うと間違いなく幸せになります。
今はフレキシブルシャフトも付いて安くなってるし…(ノД`)



それでは、素敵なロッドビルドLifeを!